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生理前になると、「しっかり寝たはずなのに朝から眠い」「仕事中、あくびが止まらない」と思ったことはありませんか?もしかしたらPMS(月経前症候群)の症状かもしれません。

PMSと眠気の関係や、すぐできるセルフケア、受診の目安などについて、産婦人科医であり、近畿大学東洋医学研究所の武田 卓先生に教えていただきます。

PMS(月経前症候群)とは
PMSは、生理期間が始まる3~10日前に現れる、身体的・精神的な症状の総称です。症状の有無や程度、どんな症状が現れるかには個人差があることを前提に、下腹部痛やイライラ、眠気、肌荒れが代表的な症状です。

生理前の眠気事情を調査!

花王が実施したPMSにまつわるアンケート調査(2019年/20-69歳女性 N=10,000)によると、約8割の女性が生理前になにかしらの不調を感じているという結果が出ました。その内容を読み解いていくと、生理前の不調のもっともつらい症状TOP3に眠気が入っていることがわかります。さらに、世代別に見ても約10%がもっともつらい症状として眠気を挙げています。(図1)

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(図1)

対処法についての回答を見ると、同じく TOP3 内に入っている下腹部痛の場合は市販の鎮痛薬を服用したり、身体を温めたりしていますが、眠気に関しては「対処していない」と答えた人が多いです。なかでも眠気はPMSの症状として気づきにくく、「なんとなくだるいだけ」と我慢をしているケースも考えられます。

また、花王が実施したウェブ調査(2025年/男女 N=2,550)によると、生理のある女性1,312名のうち約4割が「生理前になると眠くなりすぎる、または眠れない」と感じていました。

さらに、このウェブ調査では、PMSについては男女間で認知の差があることもわかっています。男性側では「PMSによる眠気」を知らない人が多い傾向があり、まだ十分に知られていないテーマといえます。周囲には理解されにくいこともあるため、無理せずセルフケアを心がけることが大切です。(図2)

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(図2)

産婦人科医が考えるセルフケア3選

「生理前の眠気はホルモンのゆらぎがつくる、カラダからのサインです。我慢はしないで、カラダを休めてあげることも大切です。

また、夜更かしや朝ごはんを食べない、ストレスによる過食はせず、規則正しい生活習慣を実践していくことも大事です。質のいい睡眠を心がけ、軽い運動をしたり、食事に気をつけたりすることで改善する場合もあります。

PMSが現れる方は、特に自律神経が乱れやすいです。無理に我慢しようとせず、“日頃から体調を整える”意識を持つことが大切です」

(武田 卓先生)

1. 1日を通して睡眠へと導く

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毎朝15~30分、朝日を浴びて体内時計を整えましょう。そして、カフェインの摂取は午後早めまでにして、就寝1~2時間前からは強い光を避けることも大事です。

さらに、湯船に浸かって深部体温を整えることも睡眠の改善につながります。38~40℃のぬるめの湯船に10~15分程度、浸かります。お気に入りの香りの入浴剤を入れて、よりのんびり過ごせる工夫もおすすめです。

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2. 食事で気分を整える物質であるセロトニンをつくる

なんとなく気分が落ちたり、ぼーっとしたりするのは、ホルモンの影響で気分を整える物質であるセロトニンが減っているサイン。

そのセロトニンをつくるためには、ビタミン B6・マグネシウム・カルシウムが欠かせません。バナナやナッツ、そば、乳製品、青魚(サバ・サーモン・イワシ)などは、これらの栄養素を含みますので、意識的に食べましょう。

反対に、甘いもののとり過ぎは血糖値の変化が起き、気分が不安定になりやすいので注意してください。間食にはナッツやダークチョコ、バナナがおすすめです。忙しくて簡単に食事を済ませたいときにはコンビニで買える食材もありますよ!

~コンビニで買えるおすすめセット~
ざる蕎麦+サバの味噌煮缶+チーズ

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(イメージ)

3. リフレッシュ習慣で日中の眠気を対策

  • 笑顔で屋外を歩く女性

自分にあったリフレッシュ習慣を身につけておくと、日中の眠気対策になります。

例えば、軽いウォーキングを10分程度行う、深呼吸を意識する、冷たい水で顔を洗う、アイマスクや香りで気分を切り替えるなどです。日中の場合、適度なカフェイン摂取も味方になります。

受診が必要な症状と相談先

武田先生は、「もっと早く受診してくれたらよかったのに」と感じることがよくあるそうです。「一度相談してみたい」と思った時や、生理前になると休みたいと思うほどの不調がある場合は、迷わず受診してみてください。まずは【PMS チェックリスト】を試してみましょう。

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そして、病院選びに迷ったときは、婦人科の中でも“女性の一生におけるトータルヘルスケア”を目指す『女性医学学会』に所属する女性ヘルスケア専門医がいる病院を選ぶのもいいと思います。

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(まとめ)PMSの眠気と上手な付き合い方

PMSによる眠気は自然現象であることが多いので、我慢せず、無理せず、自分に合ったセルフケアを取り入れながら、こころとカラダを労わっていきましょう。心配なことがあれば、婦人科への受診も検討してみてくださいね。

また、「知ってほしい」と思う友達やパートナーに情報をシェアすることが、お互いを思いやるきっかけになるかもしれません。「私はこういう症状がある」「この対策を取り入れたらラクになった」ということがあったら、#PMSの眠気アクション のハッシュタグをつけて、SNSでもシェアしてくれるとうれしいです。

武田 卓先生

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1987年大阪大学医学部卒業、1995年同大学大学院博士課程修了。2012年より近畿大学東洋医学研究所所長・同女性医学部門教授。東北大学医学部産婦人科客員教授。日本産科婦人科学会専門医、指導医。日本女性心身医学会副理事長。日本女性医学学会代議員、専門医、指導医。漢方・産婦人科・腫瘍・内分泌の専門医として、女性のヘルスケア全般を西洋・東洋医学の両面から研究している。

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