2023年10月24日
泥汚れ、食べこぼし、おねしょ
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子どもがいる家庭では、大人だけの家庭に比べ、食べこぼしや、砂・泥汚れ、おねしょや吐き戻し、便汚れなどが発生しやすいもの。ハードな困った汚れを落とすには、洗濯機に入れる前に、早めの前処理がポイントです。知っていればいざというときも安心、そんな6つの困った汚れの対処法を紹介します。
INDEX
子どもの困った汚れは、大きく分けて、食べこぼし、泥汚れ、その他、アクリル絵の具や油性インクなど「外から付く汚れ」、血液、嘔吐、尿・便など「体から出る汚れ」があります。外からの汚れに対して、「体から出る汚れ」にはタンパク質や腸内細菌などが混ざっていることもあり、注意が必要です。
どの汚れも、早めの前処理が汚れ落としに効果的です。今回は毎日洗濯機で洗う普段着に付いた「外から付く汚れ」と「体から出る汚れ」の洗濯について紹介します。
なお、アクリル絵の具や油性インクなどは家庭では落とせず、プロでも落としにくい汚れです。家庭では子どもの手が届くところに保管せず、なるべく汚れが付かないように気を付けましょう。
洗剤は大きく分けて、粉末と液体の2タイプがあります。日常的な軽い汚れを落とすなら、どちらの洗剤でも十分な洗浄力があります。
衣類の量や汚れが多くなると、洗浄成分が多い粉末洗剤の方が泥汚れ、食べこぼしなど、頑固な汚れのお洗濯におすすめです。なお、液体洗剤も、汚れに直接塗布して洗うと、洗浄成分が濃いまま頑固な汚れに効率的に働きます。
漂白剤は、洗剤と併せて使用すると、食べこぼしやおしっこ、うんちなど洗剤だけでは落ちにくい汚れやニオイをすっきり落としたいときに効果的です。「強いので子どもの衣類には使いたくない」という方もいるようですが、漂白剤は、きちんとすすげば衣類に残るものではありません。衣類を清潔に保つ味方です。
漂白剤は、大きく分けて「白無地衣料専用の塩素系漂白剤(ハイターなど)」と、白物と色柄物衣料、両方に使える「酸素系漂白剤(ワイドハイターなど)」があります。また、酸素系漂白剤には頑固な汚れに向いた粉末タイプもあるので、場合によって使い分けましょう。
漂白剤および漂白剤の入った洗剤が使えない衣類もあるので、使用する前に必ず洗濯表示を確認して使用しましょう。
子どもが幼い頃は、思わぬところに食べこぼしのシミや汚れを作りがちです。
いつもの洗濯の前に、前処理すると格段に汚れ落ちが変わります。時間がたつと落ちにくくなるので、早めに対処しましょう。
液体酸素系漂白剤(ワイドハイター EXパワーなど)を汚れの部分に直塗りし、放置せずにすぐ、普段の洗剤を使って洗濯機で洗います。
外出先で食べこぼしに気付いたら、おしぼりなどで拭くこともあると思いますが、むやみにこすってはNG。
汚れを広げたり、お店で使用している業務用のおしぼりは塩素系漂白剤で除菌していることも多く、生地を傷めたり変色の原因になるので気を付けましょう。
子どもの外遊びや部活動につきものの砂・泥汚れ。砂や泥は細かな粒子汚れなので、繊維から取り除くことが大切です。砂・泥汚れの状態に応じて処理しましょう。
◎「乾いた泥汚れ」の場合
他の洗濯物に汚れが移らないよう、手ではらったりもんだりし、なるべく洗う前に砂・泥を取り除きます。
◎「ぬれた泥汚れ」の場合
「ぬれた泥汚れ」は乾く前に、STEP2から。
乾いてしまうと汚れと繊維の結びつきが強くなって、ますます落ちにくい汚れになります。雨の日の泥はねも同じように対処します。
<もみ洗い> 液体洗剤を直塗り
部分洗い用洗剤か、液体洗剤を汚れに直接塗布し、洗い桶の中で汚れている部分をもみ洗いします。
※手が荒れやすい人は、ゴム手袋などをご使用ください。
<つけ置き> ぬるま湯+酵素入り粉末洗剤+酸素系漂白剤(液体・粉末)
粉末洗剤に酸素系漂白剤を加えると効果的です。洗剤の成分がよく働く30~40℃のぬるま湯に洗剤を溶かし30分程度つけ置きします。(洗剤の使い方表示の指示に従いましょう)
漂白剤が入った洗剤(アタック 高浸透リセットパワーなど)なら、洗剤一つでつけ置きできるのでおすすめです。
つけ置き洗いの後、洗濯機でいつものように洗濯し、できるだけ早く取りだし干しましょう!
(泥汚れがひどいときは、つけ置き洗いの洗剤液はいったん捨ててから洗濯機で洗います)
鼻血や転んだりひっかいたりで、子どものいる家庭には多い血液汚れ。血液はタンパク質成分を含むため、お湯を使うと固まって落ちにくくなるので、必ず水を使って対処します。
血液が付着した部分を、流水でしっかり洗い流します。
血液が乾いてしまった場合は、5分ほど水につけてからもみ洗いします。
酸素系漂白剤(ワイドハイター EXパワーなど)を汚れの部分に直塗りし、放置せずにすぐ、ふだんの洗剤を使って洗濯機で洗います。
ミルクの吐き戻しや、嘔吐には、食べ物や胃酸、胃酸に分解されたタンパク質などが含まれ、いつものお洗濯だけでは落としきれないことも。
<衣類や寝具カバーなど>
タンパク質を含む汚れは、乾くと水に溶けにくくなり、落ちにくくなります。
付いた固形物はティシュやペーパー類で取り除き、まずは水洗いします。
液体酸素系漂白剤(ワイドハイター EXパワーなど)を汚れの部分に直塗りし、放置せずにすぐ、ふだんの洗剤を使って洗濯機で洗います。
汚れが広範囲の場合は、粉末洗剤と酸素系漂白剤で「つけ置き」してから、洗濯します。
大きめのビニール袋を用意し、嘔吐物にペーパーや新聞紙をかけ、周りから中央に向かって集め取ります。牛乳パックをチリトリ代わりにしたり、ペーパーを使いビニール袋に入れましょう。
使い捨てのペーパーや要らない布で、床に残った汚れを周りから中央に向かって拭き取った後、さらに水拭きします。拭いたペーパーや布類は、ビニール袋に集め入れ、開封できないように口を縛って廃棄します。
おしっこはアンモニアやわずかにタンパク質も含むので、残っていると時間とともに菌などによって分解され、ニオイの原因に。また、寝具の奥に湿り気が残っているとカビやすくなるので、洗った後によく乾燥するのが大切です。
<お洗濯できる場合(衣類・シーツ・カバーや毛布など)>
付いてすぐなら、まずは水でおしっこを洗い流します。
いつもの洗剤と酸素系漂白剤(ワイドハイター EXパワーなど)を使って洗います。
しみこんだ頑固な汚れには、「ワイドハイター PRO 強力分解パウダー」がおすすめです。
水1リットルに対し5g溶かした液に、30分つけ置きすると効果的!
つけ置きしたら、いつもの洗剤でお洗濯を。色落ちするので2時間以上のつけ置きは控えましょう。
<お洗濯できない場合(布団や寝具)>
お湯で固く絞ったタオルで、ニオイが取れるまで、替えタオルを用意して何度も、軽くたたくようにおしっこの汚れをタオルに移し取ります。
処置が終わったら、天日干しでしっかり乾かします。
干したのに寝具のおしっこのニオイが気になるときは、「リセッシュ除菌EX 消臭ストロング※」がおすすめ。尿臭ブロック成分配合。乾いた布団や寝具にスプレー(約20回)すると、布団やシーツなどにしみついた尿臭をしっかり消臭!
おしっこがふとんの綿に染み込んでしまうと簡単に取れないことも多いので、その場合はクリーニング専門店に相談してください。
生後1年は赤ちゃんのうんちはゆるく、トイレトレーニングが終わるまではうんち汚れは続くもの。うんちは色素や腸内細菌やその死骸も含むので、漂白剤と一緒につけ置きしてからお洗濯します。
トイレットペーパー以外の紙は詰まりの原因になるのでご注意!
ぬるま湯をためてもみ洗いします。お風呂場や洗面ボウルで下洗いするのに抵抗があれば、バケツを使います。バケツなら、洗い終わった水をトイレに流すこともできます。
もみ洗いするときはゴム手袋などを使い、使用したお風呂場や洗面ボウル、バケツは除菌しましょう。
粉末洗剤に酸素系漂白剤を加えると効果的です。洗剤の成分の一つであるタンパク質を分解する酵素がよく働く30~40℃のぬるま湯に洗剤を溶かし、30分程度つけ置きします。
漂白剤が入った洗剤(アタック 高浸透リセットパワーなど)なら、洗剤一つでつけ置きできるのでおすすめです。
つけ置き洗いの洗濯液を捨てた後、洗濯機でいつものように洗濯し、できるだけ早く取りだし干しましょう!
子どもは好奇心の塊、幼いうちは汚してしまうのは当たり前。困った汚れの対処を知っておくと、汚れを見つけた時も少し気持ちに余裕をもって対処してあげられそうですね。