今回から、花王で活躍する社員にフォーカスした新シリーズ【職場のヒーローたち】がスタート! 記念すべき第1回に登場するのは、花王グループのカネボウ化粧品が展開するグローバルプレステージブランド「KANEBO」のブランドマネジャーを務める木津(きず)裕美(ゆみ)さんです。
「KANEBO」は今とても人気のあるブランドで、“黒KANEBO”の愛称で親しまれています。木津さんが仕事で大切にしていることや目標などをインタビューしました。一緒に働くメンバーにも木津さんの印象をうかがっています。
——現在の仕事内容について教えてください。
ブランドを育てていくことのすべてに関わる仕事です。お客さまにとってどんな存在になりたいのかという夢を描きながら、丁寧に具現化する仕事です。例えば、商品の企画・プロモーションの策定、店舗づくり、カウンセリング内容の検討、オンラインショップの構築、そしてアジア拡大戦略など多岐にわたっております。
ブランドチームだけではなく、関係部署や社外の取り組み先のみなさまとも連携をはかり、一丸となりながらブランドを育てています。
——幅広い仕事を担われているのですね。普段はどんな気持ちで仕事に臨んでいるのでしょうか?
「KANEBO」は“美”だけではなく、希望【HOPE】を発信することをパーパスに掲げております。この想いをかなえていくために、常に私たちは挑戦者でありたいです。
例えば、お化粧品にはどうしてもトレードオフの関係があります。「ファンデーションのカバー力が高いものは、厚塗り感があっても仕方ない……」とか「落ちない口紅はピタッとつく反面乾燥を感じることも……」といった既成概念を打破したいという気持ちでチャレンジし続けております。
——お客様に向けたメッセージもチャレンジされていますよね?
私たちは商品をお届けしていくうえで、メッセージにも心を込めております。例えば、美容液はエイジングケア訴求が多いのですが、私たちのブランドは幸せを感じたり心を動かしていたりする人の肌は「オーラがあって素敵だな」という視点でメッセージをお届けしました。それから口紅は、落ちないことやツヤの訴求が多いのですが、口紅の剤がずっと唇に寄り添い続けてくれるので「一日中あなたの相棒になり続けるよ」と、そんな想いを込めております。
この想いがお客さまに伝わり、共感や感動をしていただけるととても嬉しいです。
——いろんなチャレンジをされているのですね。そんな木津さんの仕事に対するモットーを教えてください。
2つあるのですが、1つ目は「心を尽くす」です。上手くいかなそうだからと、諦めてしまったり妥協したりするのではなく、ひとつひとつの仕事に丁寧に向き合っていきたいと思っています。そして、心を尽くした仕事を積み上げていくことで、協力者が現れたり奇跡が起こったりすると信じています。
2つ目は「軽やかであること」です。一度ベストな成果が出るとその成功に固執しがちですが、常にゼロベースであることが大事だと思います。いろいろな成功をいったん軽やかに手放して、新たなチャレンジをスタートしていきたいです。
——木津さんが素敵な人であるのが伝わりました。周りの人からはどんな性格だと言われますか?
超ポジティブです! 喜怒哀楽は強いかなと思うのですが、元気に怒って、元気に悲しんでおります(笑)。メンバーや周りの人に共有したり相談したりして、一人で抱え込まずに言葉にすることでみんなからたくさんのパワーをもらい、超ポジティブにいることができるのかなと思います。
ここで、木津さんと共に働くメンバーに、木津さんの印象を聞いてみました。
「木津さんは裏表のない人です。上の人に対しても私たち部下に対しても裏表がなく、人の心を掴むのが上手いなと思います。私たちをその気にさせてくれるヒーローです!」(女性メンバー)
「木津さんは逆境すら楽しむ力に変えてくれる人です。通常の仕事を楽しむことはもちろん、仕事の状況がピンチだったり向かい風が吹いていたりするときにも、考え方や状況を追い風に変えてくれるような力を持った人だと思います」(男性メンバー)
——これまでの人生で影響を受けた人や出来事があったら教えてください。
幼少期にルーマニアに住んでいたのですが、ルーマニア人のピアノの先生です。時代的には厳しい情勢だったのですが、とってもタフでチャーミングな先生で「今日は最高のお天気! 幸せ!」と言いながら太陽に向かって投げキッスをする姿が、未だに強く心に残っております。日々の小さな幸せを噛み締めて生きていく姿がとても素敵でした。
先生から「ピアノは指で上手に弾くのではなく、心で弾くんだよ」ということを学びました。
——この仕事を通じて、どんなことを伝えていきたいですか?
美容は「美しくなりたい」とか「格好良くなりたい」とか、それ自体は活力になって楽しいことではあるのですが、その反面「美しくならなければならない……」と思いすぎてしまうと苦しくなる側面もあると思います。美しくなることに必死になりすぎることなく、人と比べずに自分の肌や持って生まれたパーツが大好きなる——。そんなコミュニケーションを通して希望【HOPE】を発信していきたいなと思います。
「KANEBO」ブランドを手にしてくださったお客さまの日々の幸せに、そして楽しく生きていくためのパートナーのような、そんな存在をめざしていきたいです。
——最後に、木津さんにとっての仕事とは?
【HOPE】です。世の中にワクワクをお届けしたいと思います。