職場のヒーローたち。わくわくを原動力に、チームとともに挑んだ変革

ヘアケア事業変革の立役者が語るブランドづくり
マーケター・オブ・ザ・イヤー2025受賞!

※花王公式noteより

「花王のヘアケアが進化した!」――そんな声が聞こえるほど、花王のヘアケア事業が大きく動いています。

merit(メリット)」「Essential(エッセンシャル)」といったロングセラーブランドがリブランディングされ、新ブランド「melt(メルト)」「THE ANSWER(ジアンサー)」「MEMEME(ミーミーミー)」も登場。この夏ついに6ブランドが出そろい、花王ヘアケアは新時代へ突入しました。

ハイプレミアム シャンプー本品 1,400円 以上 24年春: melt 24年秋: THE ANSWER 25年夏: MEMEME マス プレミアム/リーズナブル シャンプー本品 1,400円 未満 24年春: Essential リブランディング 24年秋: Segreta リブランディング 25年春: merit リブランディング

花王ヘアケアブランドのラインアップ

そんな変革の“立役者”が、ヘアケア事業部 野原聡ブランドマネジャーです。日経クロストレンドが主催する「マーケター・オブ・ザ・イヤー2025」を受賞した野原さん!果たして、どんな想いで変革を進めてきたのでしょうか?

2025年7月にMEMEME発表

ヘアケア事業部 ブランドマネジャー 野原聡

<プロフィール>

野原 聡(のはら・さとし)
2006年入社。「アタック」のマーケティング、販売を担当した後、花王中国でデジタル・ECを中心としたマーケティングを3年間経験。その後、2023年から「ヘアケア事業変革」を推進するブランドマネジャーとして国内インバスヘアケアカテゴリーを担当。

花王ヘアケア新時代へ!生活者の心を動かすチャレンジを

―新ブランドを3つ立ち上げ、既存ブランドもリブランディングするのは中々ハードだったのではと思いますが、ブランドマネジャーに抜擢されたときどう思いましたか? 

野原:マーケターとして、すごくチャレンジしがいのある領域だと思いました。ヘアケアは、「美容」と「日用品」の両面を持ち、しかも150を超えるブランドが競い合う激戦市場。だからこそ、「自分に合うものがわからない」と悩む人も多いんです。

そんな中で花王が選ばれ続けるには、従来とはまったく異なるアプローチが必要でした。そこで掲げたのが、生活者の“感性”に訴える強い個性をもったブランドづくりです。

―なぜ“感性”にフォーカスしようと考えたのでしょうか?

野原:根っこにあるのは、私のモットーである「生活者ファースト」です。常に生活者の気持ちに寄り添ったブランドづくりを心掛けています。
だからこそ、ヘアケアにも「感性マーケティング」という考え方を取り入れてみました。髪が美しくなる、頭皮を健康に保つ――これは誰もが求める基本的なスペックです。その先にあるのは、ブランドと触れ、商品を使った時に、「ハッピーになりたい」「癒されたい」「贅沢な気分を味わいたい」など、どんな気持ちになれるかということ。その“気持ち”を6つに分類して、それぞれのブランドに込めています。つまり、「このブランドを手に取った人には、こんな感情を抱いてもらいたい」シーンを描きながらポジションを設計しました。

Essential黄 (上部左): Playful ポジティブ・リフレッシュ、MEMEME赤 (上部右): Intense 躍動的・エネルギッシュ、Segreta紫 (右側): Classy 洗練された・贅沢な、The Answer青 (下部右): Balance こだわり・調和、melt茶 (下部左): Comfort 優しさ・安心感、merit橙 (左側): Natural 自然体・リラックス

花王ヘアケアブランド ポートフォリオ

55周年「merit」がたどり着いた、シャンプーでつながる“家族愛”

―「感性マーケティング」戦略を最も象徴するブランドはどれでしょう? 

野原:新ブランドの立ち上げも大きな挑戦でしたが、やはり印象深いのは「merit」です。
「merit」には、「オレンジ色の感情=Natural(自然体・リラックス)」を設定しました。小さなこどもからお年寄りまで使える「家族シャンプー」として、愛され続けてきた「merit」。オレンジの感情として、私の中で浮かんだ答えは、「愛」しかなかったんです。

「家族シャンプー」としての価値をもっと高め、次の55年間も時代を超えて愛されるブランドになる。そのために、「家族愛」をブランドの核に据えてリブランディングしました。「家族シャンプー」としての使いやすさだけでなく、その先にある気持ち、使った瞬間にふっと感じる共感やぬくもりを大切にしています。

2025年3月にリブランディングを実施

―「家族愛」というコンセプトは、どんな経験から生まれたものなんでしょう?

野原:きっかけは、友人のエピソードでした。子どもが「merit」の泡シャンプーを使い、一人で髪を洗えるようになってラクになった一方で、「もうこの子の髪を洗えないんだ…」と少し寂しさを感じたという話なんですが、私自身も2人の子どもの親なので、すごく共感しました。
子育ては大変だけど、過ぎてみれば一瞬。気づいたときには終わっているものなんですよね。できるまでは親が手伝うけど、できてしまうと親が手伝えなくなってしまう。子どもの成長は嬉しいけれども、そこに少し寂しさを感じる。そういった場面に人は「愛」を感じて、また頑張ろうと思えるんじゃないかって。

シャンプーを通じて子どもの成長を実感する「うれしくも、ちょっと切ない」。そんな感情を表現したのが、「家族と愛とメリット」のシリーズです。

TVCMでは、独特なアニメーションと、子どもが歌う親世代の青春曲を起用したこともこだわりポイントです!このアニメーションと合わせることで、歌詞のフレーズが、家族を想う気持ちと重なるんです。同年代の私も、かなり心が揺さぶられました…

「家族と愛とメリット」CMシリーズ第5弾(2025年7月22日放映開始)

―「家族と愛とメリット」の交通広告は、私も電車で出会って思わずじーんとしちゃいました…

野原:SNSを中心に、「こんなんオンオン泣くよ」「育児ってこういうことの繰り返しだよね」と、多くの反響をいただき、共感の声がとても嬉しかったです。 “最終回は気づかないうちに終わっていく。”や、“遠くまで行ってほしいし、ずっと近くにいてほしい。”といったコピーと共に、子育てにおいて、親が感じる複雑な感情を表現しました。

「家族と愛とメリット」交通広告 第一弾

何気ない家族の日常の中にある“愛おしい時間”をストレートに描くことにこだわったので、クリエイティブ会議での選定基準は、「誰かが泣けたらOK」で設定。ブランドのシニアマーケターが小学生の子どもを持つママで、彼女の直感的な「泣ける」を特に大事にしていましたね。

2025年夏には、「merit」の世界観を体感できる「家族と愛とメリット展」を開催

また、多くの人に、それぞれの物語を投影していただけるよう、さまざまな家族のカタチを捉えることも意識しました。子育てだけでなく、「実家に帰り、改めて親を想う」「一人暮らしをする中で家族を思い出す」など、大人になって家族と離れたからこそ共感できるエピソードなども探りました。

「家族と愛とメリット」交通広告 第二弾・第三弾 

―そんな新生「merit」から新シリーズが誕生したとか?

野原:この秋、Osolo(オソロ)」を発売します。親子で一緒に使って“おそろい美髪”をかなえるヘアケアブランドです。

「merit」から、「Osolo」を9月24日に発表

コミュニケーションでは、“大人になっていくあなたと、私に”をテーマに、思春期を迎えようとする娘と母親が「ヘアケア」を通じてつながる。自立していく娘に寄せる母からの愛おしい気持ち“家族愛”を伝えています。この先も多くの方に愛され続けるブランドであれるよう、「家族愛」を深化させていくので、ご期待ください!

「Osolo」の世界観を伝えるCM 

ブランドもチームも、“わくわく”が原動力

―野原さんにとって「マ―ケティング」とは何でしょうか?

野原:一言でいうと「わくわく」です。生活者に感動や驚きを届けたい。そのためには、まず「わくわくして自分が楽しむこと」が大事だと思っています。

チームメンバーにもわくわくして仕事をしてもらえるよう、『全員がリーダーシップを持ってモチベーションを上げて、自分ごと化してチームを動かそう』とよく伝えています。リーダーシップは成果をリードすること、チームをリードすること、そして自分をリードすること。その積み重ねが“わくわく”を広げていくのではないかと。

「merit」もそうですが、6つ全て、みんなで“わくわく”してつくったブランドたちなので、ぜひ皆さんにも“わくわく”して使っていただきたいです!

@cosmeベストコスメアワード2025 上半期新作ベストコスメ 総合大賞発表 授賞式
「THE ANSWER」メンバーと野原ブランドマネジャー

―メンバーにも“わくわく”してもらうために心掛けていることはありますか?

私は人が好きなので、メンバーや社外の人とも積極的にコミュニケーションをとります。メンバーからは「基本、席にいない」なんて言われることも(笑)でもその関わりが、新しいアイデアや熱意を引き出すんです。作っているのはメンバーでありチームです。その想いや個性を何より大事にして、メンバーの「こういうモノをつくりたい!」を形にしたい。だからこそ、私は、チームのチャレンジを応援して整備していく「メンター」の役割として機能することを心掛けています。

そして、チャレンジには失敗がつきもの。チャレンジすることが大切で、失敗してもみんなで補って学んで次につなげる。誰かのせいではなく、みんなが仕事を「自分ゴト化」して対処できることで、さらに強いチームになれると信じています。

ブランドメンバーとの打ち合わせの様子

“わくわく”を届ける、その先のステージへ

―最後に、野原さんの「夢」は何ですか?

野原:今後は、日本にとどまらず、世界中の生活者の心を動かすブランドや商品をつくっていきたいと思っています。そのためには、社内外を問わず多くの仲間と協力し合い、みんなが「この仕事に関われて楽しい」「わくわくする」と思える環境をつくることが欠かせません。

商品やブランドは、私ひとりで形になるものではありません。研究、開発、生産、デザイン、コミュニケーション作成、販売、そして生活者の声――本当にたくさんの人の力と想いが集まって初めて誕生します。だからこそ、関わる一人ひとりが情熱を持ち、心から楽しんで挑戦できる場を整えること。それが結果的に、人の心を動かすブランドづくりにつながると信じています。
これからもチームとともに、そしてグローバルに、生活者に“わくわく”を届けられる未来を描いていきたいです。

編集後記

「マーケティングはわくわく」――そう語る野原さんの、人に寄り添い、仲間を巻き込む力。どんな挑戦も楽しみながら取り組む姿勢が、生活者の心に届くブランドを生み出しているのだと感じました。楽しむ気持ちや寄り添う想いこそが仕事の原動力。皆さんにもぜひ、“わくわく”を感じながらブランドを手に取っていただけたら嬉しいです。
 
Youtubeでは、メンバーから見た野原さんの印象も聞いています!▼

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