マスク内でも、肌は乾燥する?!
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冬は乾燥の季節。放っておくと、うるおい不足の肌に。「わたしはマスクをしているから、乾燥しない」と思ってるそこのあなた。果たして本当にそうでしょうか?冬のマスク内の肌はどうなっているのか、どうケアすればいいのか、うるおいある肌のために、冬のマスク生活について、フェイスケアのヒントをお届けします。
定番化したマスク生活の中で、花王で「マスク着用時における肌状態の変化に対する意識」を調査したところ、マスク着用で肌状態に変化を感じている人は、夏・冬とも半数以上にのぼっています。
マスク着用で「吹き出物」や「ニキビ」「肌荒れ」を感じている人は、夏冬同様に見られますが、夏に特徴的な「べたつき・あぶらっぽさ」に代わって、冬は「乾燥」「がさつき」などの肌悩みが上位に見られます。
冬に肌が乾燥しがちなのは、多くの人が実感していると思いますが、肌に外気が直接触れず、うるおっているように感じるマスク内でも乾燥、肌荒れを感じる人が多いのはどうしてでしょうか。
冬のマスク内は、外気の温度や湿度が低下しても、温度は約30℃、湿度は80~90%と常に高温多湿の状態にあります。
そのぬくもりと湿り気から、マスクの中はうるおっており、乾燥する外気から肌が守られているように感じているかもしれませんが、実は違います。
この高温多湿の状況下でマスクを長時間着用することにより、マスク内の肌はふやけ(角層が水分を過剰に含んでしまう状態)、バリア機能が低下し、乾燥しやすい状態になっています。
さらに、顔の皮脂を調べると、マスクに覆われていない肌の部分とマスク内の皮脂の量はさほど変わらないものの、マスク内の高温多湿状態では、皮脂が刺激となる成分に変わることもあり、肌をさらに悪化させる一因になっていると考えられます。
また、食事などでマスクを着脱し、急激な温湿度差にさらされることも、肌に負担になると考えられます。
一見乾燥には無縁と思われるマスク内も、肌には過酷な状況になっていました。
乾燥した冬の外気にさらされる「目元から上の肌」、マスクに覆われ高温多湿の「マスク内の肌」、環境は違っても共に乾燥し刺激を受けやすくなっており、顔全体の保湿が大切です。
皮膚がうすく乾燥しがちなまぶたや、目元や口元などは塗り残しが多い部分でもあります。
化粧水を使って調べたところ、特に意識せずに化粧水をつけると、塗りムラができることが確認されています。
つけ方には癖が出やすいため、化粧水や乳液、クリームなどをつけるときには、指の当て方を意識して、肌にまんべんなく塗布するようにしましょう。
マスクをつける前は、肌の状態に合わせて、化粧水・乳液やクリーム、美容液などを選び、十分保湿をします。
選んだスキンケア剤は顔全体になじませます。
特に、マスクが触れてケア剤が落ちやすい頬の高い部分・鼻(目頭の下)・あごは、指の腹で念入りに押さえるようになじませるのがポイントです。
メイクの上から使えるスプレータイプの携帯できる化粧水なら、出先でも手軽に保湿できるので、便利です。スプレーして、しばらくたってから指の腹で軽く押さえてなじませましょう。
帰宅後、洗顔する際はきめ細かな泡を肌の上でクルクルと転がすようにやさしく洗い、マスクでかいた汗などを落としましょう。洗顔は熱めのお湯ではなく、ぬるま湯がおすすめです。
洗顔後はすぐ顔全体に、化粧水、乳液、クリームなどを指をそろえて顔の中心から外側へすべらせ、塗りムラがないように顔全体に隙間なくなじませます。まんべんなく、肌にうるおいを与えましょう。
特に乾燥しやすい、まぶた、目周り、口元にもお忘れなく。マスクこすれが気になる頬骨のあたりの保湿もしっかりと。
くちびるは、人の体の中でも特に荒れやすい部分です。それは、くちびるが口腔粘膜と皮膚の境目にあり、角層が薄く皮脂膜がなく、外部からの刺激に弱いためです。
そのため、くちびるの角層はほかの皮膚の角層に比べて水分が蒸散しやすく、多くの人が「乾燥・皮むけ」といった悩みを抱えています。
できるだけ水分を蒸散させないように、水分を閉じ込めるリップクリームをくちびる全体に塗り広げたあと、くちびるの輪郭に円を描くようになじませるのがコツです。
こまめに塗り直すことで、くちびるの乾燥を防ぎましょう。
特に乾燥が気になるときは、じっくりとうるおいを補給するシートマスクでのケアもおすすめです。
マスクのこすれが起きやすい目の下、頬骨や鼻の付近は、メイクがヨレがちな箇所でもあります。
化粧くずれに強い下地を使い、ファンデーションの上にフェイスパウダーを重ね使いするとサラサラに仕上がり、マスクにファンデーションの色がつくのも防いでくれます。