2024年9月3日

80.5歳の暮らしへの思い

人生100年時代を前向きに生きるヒントとは

「高齢化社会」といわれて久しくなりました。日本は2007年に65歳以上が全人口の21%を超え、今や「超高齢社会」に突入しています。日本総人口の16.1％、つまり6人に1人が75歳以上の後期高齢者です（出典：令和６年版「高齢社会白書」内閣府）。一方、核家族化が進み、三世代同居の世帯数は全体のわずか1割以下となりました。

若い世代は、60代の働くシニアを目にする機会はあっても、75歳以上の高齢者の日常に触れる機会は少ないのではないでしょうか。高齢者は、私たちの人生の先を行く先輩でもあります。今回、調査した高齢者は平均年齢80.5歳（最高齢は男性91歳、女性90歳）。その暮らしぶりから、これからの人生100年時代を生きるヒントを探りました。

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INDEX

・高齢者の58%は、「暮らしに満足している」
・【健康意識】衰えは受け入れながら、自分でできることはしたい
・【コミュニケーション】つながりを大切に、支え合い
・【生きがい】役割を見つけ、新しい世界を知る

高齢者の58%は、「暮らしに満足している」

暮らしの満足度については、75歳以上の58％が満足（「かなり満足」「やや満足」の合計）と回答しました。今回の対象者はかなり高齢ですが、他の年代と大きな差は見られません。満足と感じる理由では「家族・友人との仲が良好」「自分の好きなことができている」、不満を感じる理由では「健康や家計への不安」の声が多く挙がっていました。

高齢者の暮らしの満足度のグラフ　2024年5月 75歳以上男女 109人（不明2人除く）（花王コンシューマーインテリジェンス室調べ）　参考：60代以下の暮らしの満足度（年代別）のグラフ　20～30代の満足度：47％（かなり満足とやや満足の合計）、40～50代：38％、60代：44％　2024年5月首都圏在住20～60代既婚男女 1000人（花王コンシューマーインテリジェンス室調べ）

【健康意識】衰えは受け入れながら、自分でできることはしたい

「疲れやすさ、体力の衰え」については約7割が『疲れやすくなった』、約8割が『体力の衰えを感じる』と回答（「非常にあてはまる」「ややあてはまる」の合計）。確実に体の変化を実感しています。

また「体調や持病で気になっていること」については、体のあちこちの痛み、物忘れの増加など、重篤でなくてもほとんどの人は何らかの不調を抱えています。その中でも、体とうまく付き合いながら、自分でできることをやりたいという前向きな声が多く聞かれました。

疲れやすさ、体力の衰えのグラフ　疲れやすくなった／疲れが抜けにくくなった：66％（非常にあてはまるとややあてはまるの合計）、最近、体力の衰えを感じる：82％　2024年5月 75歳以上男女 111人（花王コンシューマーインテリジェンス室調べ）

体調や持病で気になっていることのグラフ　筋力・体力の低下：55％、高血圧・高血糖・高尿酸値：42％、物忘れ：41％、肩こり・腰痛：39％、判断力や集中力の低下：35％、ひざ痛：31％、目が見えにくい・疲れる：29％、コレステロール等血液の脂質：27％、尿漏れ、軽失禁、排尿に時間がかかる：23％　2024年5月 75歳以上男女 111人（複数回答、上位9項目）（花王コンシューマーインテリジェンス室調べ）