2026年4月7日
忙しい毎日でも続く片付けのヒント
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「片付けたいのに時間がない」「どこから手をつければいいのかわからない」――そんな悩みを抱えていませんか。
花王の調査でも「片付けたい気持ちはあるのに、なかなかできない」と感じている人が少なくないことがわかっています。こうした生活者の声に寄り添いながら、私たちは日々の家事を少しでもラクにする方法を探ってきました。
本特集では、整理収納アドバイザーのNagisaさんに、暮らしを整えるための片付けとの向き合い方や、忙しい人でも無理なく続けられる片付けの工夫を伺いました。片付けを味方に、日々の家事が少しラクになる――そんなヒントをお届けします。
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花王の調査では、「あなたの家の中は、片付いていると思いますか?」という質問に対し、「片付いている」「大体片付いている」と答えた人が54%、「あまり片付いていない」「片付いていない」と答えた人が46%と、ほぼ半数に分かれる結果となりました。



「片付いていない」と感じる場所として最も多かったのはリビング、次いでクローゼット・収納スペースでした。家族みんなが毎日使い、自然と物が集まりやすい場所は「片付けても、すぐ散らかってしまう」と感じる人が多いようです。
家が片付いていないと回答した人に、その理由を聞いたところ、「面倒に感じる」が46%と最も多く、次いで「物が多すぎる」38%、「片付けが得意ではない」34%、「時間がない」29%が挙がりました。
こうした結果から、片付かない背景には、面倒、苦手意識といった『気持ちの問題』、物が多い、収納スペースが足りないといった『物理的な問題』、さらに、時間がない、どこから始めればいいかわからない、家族が協力してくれないといった『状況・環境の問題』など、いくつもの要因が重なっていることがわかります。



・どうやって片付けたらよいか分からず、「いつか使うかも」と取っておくうちに物がたまる一方で収拾がつかない。(40代/女性)
・日々、本当に少しずつ家事をしているが追いつかず、休みの日は仕事疲れで休んでしまう。(30代/女性)
・片付けが苦手で、少しずつ片付ける作業や、必要・不要の仕分けがうまくできていないことが悩みです。(30代/男性)

片付けに対するハードルを下げ、無理なく暮らしを整える工夫として「5倍速家事」を提案してきた整理収納アドバイザーのNagisaさんにお話を伺いました。Nagisaさんが大切にしているのはがんばる家事ではなく、暮らしをラクにするための仕組みづくりです。
整理収納アドバイザー/RoomStylist @Fukuoka
2児の母として家事・育児・仕事をこなしながら、「5倍速家事」を実践する整理収納アドバイザー。ゼロ歩収納など、モノの持ち方や手順を見直すことで、暮らしの中の「ムダ」や「迷い」を減らし、心と時間にゆとりを生む仕組みづくりを提案している。SNSや講座では、誰にでもできる片付けの工夫や、家族みんなが片付けに参加しやすくなる収納術を多数発信中。著書に『自分時間を作りだす 5倍速家事(Gakken)』『すぐやる人になる時間術(KADOKAWA/5月20日発売)』。
多くの人が片付けに高いハードルを感じているのではないでしょうか。私自身も、2人目の育児が始まったことで家事が思うように進まず、片付けを見直すようになりました。限られた時間の中で、どうすれば暮らしに余白を作れるのか、そんな試行錯誤の中で生まれたのが「5倍速家事」です。
「5倍速家事」と聞くと、家事をスピーディーにこなす方法を想像する方も多いかもしれませんが、私が大切にしているのは、速さではなく、家事がスムーズに回る仕組みを作ることです。片付くことで「探す・迷う・やり直す」といった小さなムダが減り、家事は驚くほどラクになります。
忙しい人ほど、やってみるとその効果を実感しやすいと思います。

片付けにつまずく理由の一つに、SNSなどで整った部屋を目にし、「自分には無理かもしれない」と感じてしまうことがあります。理想のイメージや他の人のやり方をそのまま取り入れようとすると、自分の暮らしとは合わず、なかなか続かないケースも少なくありません。
また、片付けはモノを「捨てなきゃいけない」「減らさなきゃいけない」と思われがちですが、捨てることを前提にしてしまうと、片付けへのハードルはさらに高くなります。
片付けは本来、捨てることが目的ではなく、自分にとって大切なものは何かを見直し、今の暮らしに合わせて置き場所を整えていく作業です。他の人の正解を追うのではなく、自分の暮らしに合ったやり方を見つけることが、片付けを無理なく始め、続けるためのポイントになります。
片付けが続かない背景には、「一気にやらなきゃ」「完璧にしなきゃ」と思い込んでしまうこともあります。ここでは、今の暮らしに合わせて取り入れられる、無理なく続けるためのヒントを紹介します。
5つのヒントは、順番通りに試す必要も、全て取り入れる必要もありません。「これならできそう」と感じるところから、できる範囲で取り入れてみてください。
大切なのは「なぜ片付けたいのか」という目的を明確にすること。「心地よく過ごしたい」「家事や育児をラクにしたい」など、片付けたい理由は人によって違います。 目的がはっきりすると、どこから取り掛かればいいのかが見え、片付ける場所や、整える範囲も自然と定まっていきます。
「いる/いらない」で分けようとすると迷いやすく、手が止まりがちです。そこでおすすめなのが、「毎日使う/ときどき使う/今は使っていない」という使用頻度で分ける方法です。これにより、判断しやすくなります。今は使っていないモノは別の場所に収納し、よく使うものを取り出しやすく整えるだけでも、探す時間や迷いが減り、暮らしの流れがスムーズになります。
片付けてもすぐ散らかるのは、 “戻しにくい”から。毎日使うモノほど、使う場所の近くや動線上に住所(置き場所)を決めておくことがポイントです。戻す場所が決まっていれば、迷わず元に戻すことができます。
たとえば、子どものパジャマなら、脱ぐ場所のそばにカゴを置くなど、動線に合わせて置き場所を決めておくと効果的です。「脱ぐ→入れる」という一連の動作が自然につながります。動線と置き場所をそろえることは、片付けを「がんばる行為」ではなく、暮らしの流れの中に組み込む工夫です。

収納グッズは、先に買わず、モノの量や置き場所が決まってから選ぶのがポイント。 暮らし方が見えてから考えることで、無理なく使い続けられる収納になります。見た目よりも、使いやすさを優先することを大切にしてみてください。
片付けても家族が散らかしてしまうのは、特別なことではありません。リビングなど家族みんなが使う場所が散らかりやすいのは、暮らしの中では自然なことです。
大切なのは、散らかっても「どう戻せばいいか」を、家族みんながわかっていることです。「片付けて」と言うより、「もとの場所に戻そう」と伝えるだけで、家族は動きやすくなります。すべてを完璧に整える必要はありません。「前よりラクになった」と感じられればそれで十分。片付けは、家族を思い通りに動かすためのものではなく、 自分が疲れすぎない暮らしのための仕組みづくりなのです。

今回は、整理収納アドバイザーのNagisaさんから、忙しい毎日の中でも暮らしをラクにする片付けのヒントを教えていただきました。
家の中が整っていると、探し物が減り、家事の動きがスムーズになり、迷う時間も少しずつ減っていきます。そうした小さな変化の積み重ねが、日々の暮らしに、時間や気持ちのゆとりを生んでくれるのかもしれません。
これからも花王は、生活者の皆さまに寄り添いながら、暮らしに役立つ情報をお届けしていきます。
<次回予告>
読者から寄せられた「片付けられないお悩み」に、整理収納アドバイザーのNagisaさんがQ&A形式でお答えします。(2026年4月14日公開予定)
【調査概要】
「生活者の暮らしまわりに関する調査」
◎2025年12月/インターネット調査/全国20~60代男女/1,000人
「片付けに関する調査」
◎2026年1月/インターネット調査/「My Kao くらしラボ」読者/4,416人