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花王には、いろんな泡製品があることを知っていますか?
ところで、泡ってどれも同じ?いいえ、泡それぞれに個性があるのです。
よき泡づくりのために、日々、泡の研究にまい進する研究員たちに話を聞いてみました。
泡への見方が変わるかも・・・?!
<プロフィール>
益田 篤(ますだ・あつし)
2016年入社 ハウスホールド研究所
「キュキュット CLEAR泡スプレー」担当
土屋 聖人(つちや・きよと)
2013年入社 ハウスホールド研究所
「トイレマジックリン こすらずスッキリ泡パック」担当
浅川 源(あさかわ・みなと)
2014年入社 スキンケア研究所
「ビオレu 泡ハンドソープ」担当
――今日は「泡研究」という共通点で3人の研究員が集まっていますが、花王ではどんな研究をしているんですか?
浅川(ビオレu):私は花王に入社してから今日までスキンケア研究所に所属し、主に泡立てて使用する製品の研究開発に携わっています。今は「ビオレu 泡ハンドソープ」や「花王石鹸ホワイト」などの研究開発を担当しています。
――やはり、基本的には泡研究に長く携わるものなんですか?
益田(キュキュット):私は入社以降、ウイルス除去技術の研究や、東南アジア向けの浴室そうじ洗剤の研究開発を担当していました。これまでも泡が重要となる製品を担当していましたが、2023年から「キュキュット CLEAR泡スプレー」を担当することになり、自身としては初めて、日本のスーパーやドラッグストアで購入できる泡製品を担当しています。
――ひとえに泡研究といっても、キャリアは人それぞれなんですね。
土屋(トイレマジックリン):私は、過去に国内外のいくつかのホームケア製品を担当したこともあり、その当時の経験が今の研究に活かされています。例えば、今担当している「トイレマジックリン こすらずスッキリ泡パック」では、これまでにないレベルの密着泡を作るために様々な組み合わせを試したのですが、どれもうまくいかず壁にぶち当たっていました。その時、ふと、過去に私が担当した、用途も形態も全く異なる製品の技術が使えないかと思い立って試したところ、これはすごいぞと。初めて目標を超えてくる泡が作れるようになりました。少し飛んだ発想ではありましたが、当時の経験が意外なところで活用できたおかげで、泡の新たな知見も得ることができました。
――別の研究で得た知見が、今の研究に活きているんですね!
土屋(トイレマジックリン):そうですね、社内で幅広く研究をしているからだと思います。今回のように自身の研究キャリアでヒントを得ることもあれば、社内の他の研究所の取り組みもとても参考になり、調べるたびに発見が多いです。それに、分子レベルでの解析が行われているものもあります。
――ところで、花王にはいろんな泡製品がありますが、泡そのものに違いはあるんですか?
浅川(ビオレu):食器洗い用、手洗い用、トイレそうじ用…と、使用用途も違えば、処方も変わってきます!たとえば「ビオレu 泡ハンドソープ」([医薬部外品] 皮膚の清浄・殺菌・消毒 販売名:ビオレu Hg)においては、 『長持ちする泡』が特長です。従来品よりも手を洗っている間もしっかり長持ちし、早くスパッとすすげる泡に仕上げています。
――たしかに、こうして並べてみると、見た目も全然違う!
土屋(トイレマジックリン):泡の特長で言うと、「トイレマジックリン こすらずスッキリ泡パック」は『モコモコで吸着する泡』です。便器の垂直面でも泡が垂れにくくなるよう設計することで、泡がしっかりと汚れを取り込み、トイレブラシでこすらなくても汚れが落ちるんです。※こびりついた汚れは落とせません。
益田(キュキュット):「キュキュット CLEAR泡スプレー」は、『すすぎ性ばっちりな泡』です。調理器具や食器についた油汚れを落とすだけでなく、従来品と比べて、素早いすすぎ性も兼ね揃えた処方になっています。泡は見た目も性格も違って、泡の個性を私たちがデザインしているんです。
――ところで、泡の研究評価に「汚れ」は欠かせないですが、どうやって用意しているんですか?
土屋(トイレマジックリン):トイレ洗剤の研究である以上、実際の便で研究することもあります。汚れモデルを使うこともありますが、やはり実物の汚れできちんと検証したいという気持ちが大きいです。
――実物を使っていたとは!抵抗はないんですか?
土屋(トイレマジックリン):だんだんと慣れてきますし、それ以上に、実物の汚れと向き合っているうちに「なんで落ちないんだろう」と興味が湧いてきて、それがトイレ洗浄剤の研究を続けるうえでのモチベーションになっています。どうすれば、泡の力でもっときれいに洗浄できるだろうかと考えるのが面白くて、夢中になります。
益田(キュキュット):研究所で土屋さんを見かけるたびに、土屋さんが試作品を片手に熱い視線で便器をのぞき込み、汚れに向き合っている姿をよく見かけます。
――益田さんの研究でも、実際の汚れを使うんですか?
益田(キュキュット):そうですね。食材や調理法によって汚れは変わるので、いろんな料理の汚れで試すようにしています。実際に料理で使用した調理器具やお皿に、2つの試作品を同時に吹きかけて、汚れ落ちを比較することもあります。
――皆さんそれぞれ、アプローチする汚れも違えば、実験方法も違ってきますね!
浅川(ビオレu):研究あるあるで言うと、私の場合は、手洗いの実験評価をしすぎて、同じ研究所のメンバーは、手洗いが上手いです。
――手洗いのプロですね!一日でどのくらい手洗いをするんですか?
浅川(ビオレu):一日で10回以上手洗いすることもあります。ハンドソープは、手のひらに出して使うものなので、泡の感触も大切にしています。あえて一般的な手洗いを見るために、同じフロアにいる他分野の研究員を呼んで、手洗いの評価に協力してもらいます。こうして気軽に、他の研究員に協力をお願いしたり、時に意見や情報をもらえるのも、花王ならではかもしれません。
――あらためて、泡研究への想いや今後の抱負を聞かせてください。
益田(キュキュット):誰もが身近な食器洗いに使用する洗剤を担当しているだけに、責任も感じますし、泡研究へのこだわりにもつながっています。「この泡なら汚れが落ちる」と皆さまに思っていただき、ブランド価値の向上にもつながるような、よき泡づくりを続けていきたいです。
浅川(ビオレu): 泡は、誰もが見た目や感触で良し悪しが分かりやすく、そこが面白いところだと思っています。これからも泡研究を続けて経験値を高め、同じく泡の研究を担当する研究員に、泡についてアドバイスができるようになりたいと思っています。
土屋(トイレマジックリン):そうじをラクに前向きにすることがミッションだと思っています。皆さまの日々のくらしの中で、泡がより身近になり、そしてワクワクした気持ちを届けられるよう、これからも研究を重ねていきたいです。
手洗いに、食器洗いに、トイレそうじに、いつも何気なく使っている泡には、研究員たちによるこれほどの想いと技術が詰まっているのか…と感動しました。身の回りのあらゆる清潔を手助けしてくれる泡と、その泡の実現を叶えてくれる研究員に、感謝の気持ちを持って、これからも使い続けようと思いました!
◆「キュキュット CLEAR泡スプレー」のブランドサイト
◆「トイレマジックリン こすらずスッキリ泡パック」のブランドサイト
◆「ビオレu 泡ハンドソープ」のブランドサイト
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