
※花王公式noteより
こんにちは!花王公式note編集部です。
入社3年目の若手女性社員岩井さんが、グローバルな舞台で商品の原材料を調達する「購買」の最前線に立っています。
“人が好き”——その想いを胸に、岩井さんは世界中のパートナーと信頼関係を築きながら、花王のモノづくりを支えています。
原材料調達やサステナブルな取り組みに挑むなかで、昨年の新ヘアケアブランド「THE ANSWER(ジアンサー)」の発売を支えた経験は、大きな成長のきっかけになったそう。縁の下から花王のモノづくりを支える岩井さんの活躍と熱い想いをご紹介します。
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<プロフィール>
岩井 清佳(いわい・さやか)
花王株式会社 購買部門 原料戦略ソーシング部 コモディティケミカル
2023年に入社。花王の日用品、化粧品、ケミカル事業の商品に使われている原材料の調達とサステナブルな調達活動の推進を担当。
——「購買」という言葉は、あまり聞きなじみがない方も多いと思います。具体的にはどんなことをしているのですか?
岩井:一言でいうと、モノづくりのスタート地点をつくる仕事です。シャンプーやスキンケア商品をつくるにも、まずは原材料がそろわなければ始まらないですよね。商品に必要な原料の価格決定、品質確保、そして安定的な調達ルートを確保するのが購買の役割です。
——担当することになった理由は?
岩井:花王は応募の際に志望部門を指定できるのですが、私は迷わず購買部門を希望しました。
——ご自分で希望されたのですね!
岩井:きっかけは大学時代に参加したメーカーのインターンです。ロールプレイをする中で、初めて購買という仕事を知り、モノづくりの起点を支える“縁の下の力持ち”のような存在に、「自分に合っているかもしれない!」と直感したんです。サークル活動で代表をしていたときも、イベントの運営や先輩・後輩へのフォローなど、メンバーを支える役割にやりがいを感じていました。そういった経験もあって、自然と惹かれたのだと思います。
購買の仕事がグローバルに展開されている点にも魅力を感じました。小さい頃に少し海外で暮らした経験があって、漠然とですが「将来は世界を舞台に働きたい」という思いもありました。
——入社してからは、どんな仕事を担当されてきたのでしょう?
岩井:花王では日用品、化粧品、ケミカル事業と幅広い事業の商品を製造しています。私が担当している原材料は基本全カテゴリーに入っており、影響する事業規模は大きいです。
購買部門では、ひとつの原材料を一人のメンバーが担当するんですよ。経験を積むと、複数の原材料を担当することになります。1年目の8月から私も担当する原材料を持つことになりました。同時に、花王が重要な天然資源と位置付けるパーム油などの、環境や人権に配慮したサステナブルな調達活動の推進も担当することになりました。
——入社約半年で独り立ちはかなり早いですよね。
岩井:当時は、原材料の調達業務の基本を一から学ばなければいけないし、同時にサステナビリティ対応もやらなければいけないし、と不安が先行して、本当に余裕がありませんでした。実際はもちろんまったくの一人というわけではなくて、上司や教育担当の先輩をはじめ、たくさんの人に支えられながら業務を覚えていきました。

いつも支えてくれる購買部門のメンバー
——具体的にはどのような業務をしているのですか?
原材料の調達では、適切な品質の原材料を安定的に工場に納めるのはもちろんですが、サプライヤーとの価格交渉や安定供給に向けた原料の選択肢の拡大、社内関係者への提案も重要です。サステナブルな調達活動の推進では、海外のNPOやNGOと連携して、環境や人権に関し取引先含めて課題がないかどうかを確認したり。花王グループ全体で進めるサステナビリティの一端を担っていると感じます。
——これまでを振り返って「一番印象に残っている」出来事はありますか?
岩井:入社2年目、昨年11月に新ヘアケアブランド「THE ANSWER」のシャンプーが発売になりました。「THE ANSWER」に使用される主原料の一部を私が担当したのですが、あまり市場に流通していない原材料だったこともあり、発売に合わせて必要量を確保することが難しく、このままでは十分な量の商品を提供できないリスクがありました。

——その状況をどうやって乗り越えたんでしょう?
岩井:とにかく社内外の関係者とスピーディーにやり取りすることを徹底しました。サプライヤーには「この時期に、どれだけ必要か」を具体的に伝え、その結果を社内の生産部門や事業部にすぐフィードバックする。メールでは時間差が生じて誤解につながることもあるので、ときには1日に何度も電話をかけ、認識のズレを最小限に抑えるよう努めました。
今回の商品が花王にとって非常に力を入れたものであることは、事業部の熱い想いからも伝わっていました。一方で購買としては、サプライヤーが用意できる原料の量やタイミングには制限があることも理解していました。相反する両者の状況と想いをどうつなぎ、どう着地させるか——その調整に全力を注ぎました。
——店頭で商品を見かけていかがでしたか?
岩井:ギリギリの調整を続け、発売日に店頭で商品を見かけたときは、本当にホッとしました。社内の関係者からも、サプライヤーからも「何とか供給できてよかった」と言葉をいただき、安堵と同時にうれしさもありました。大変な状況を乗り越えられた経験は大きな自信につながりましたが、同時にもし調整できなかったら——という責任の重さを強く感じた瞬間でもありました。「購買はモノづくりの根幹を支える責任ある仕事だ」という意識も強くなりました。
——グローバルな仕事も担当されてるんですよね。
岩井:原材料は世界中から調達するため、購買の仕事は基本グローバルなんです。海外の花王グループの購買部門やサプライヤーとコミュニケーションをとる機会が多くあります。もうひとつ担当しているサステナブルな原材料調達に関する業務でも、海外のNPOやNGOと連携しています。
言葉や文化の違いからか、スピード感や進め方が日本とは異なることも多いです。だからこそビデオチャットで短くても顔を合わせて話すことを意識しています。直接やり取りすることで認識の違いを減らすことができますし、相手も安心して動けるようになると感じています。

タイでサプライヤーと面談
——マレーシアやタイにも行かれたとか。現地で感じたことや、特に印象に残っているシーンはありますか?
岩井:はい。マレーシアでは関係会社の生産設備やパーム油のもとになるアブラヤシの農園を案内してもらいました。初めて現場を目にして、「ここから花王の商品が生まれているんだ」と実感できました。その迫力は、購買の責任をより強く感じさせてくれました。
——購買の仕事をするうえで、一番大切にしていることは何ですか?
岩井:信頼関係を築くことです。最近あらためて気づいたのですが、私は人が好きなんですよね。人に興味があって、話を聞くのも、自分が話すのも好き。その気持ちが、購買の仕事の中で強みになっていると思います。
何か分からないことがあれば「今から行っていいですか?」と声をかけて、直接会いに行くこともよくあります。サプライヤーとも社内の関係者とも、密に話し合いながら進める。情報を得られることはもちろんですが、それ以上に「想い」を共有することで、より深く協力し合える関係を築けると感じています。
——最後に、これから挑戦してみたいことがあれば教えてください。
岩井:まずは自分の担当業務をしっかりこなせるようになりたいです。そのうえで、もっと幅広い原材料を担当し、調達担当としての引き出しを増やしたいと思っています。花王のモノづくりを、出発点となる原材料調達の立場から支えていきたいと思っています!

購買部門で活躍する若手メンバーの皆さんと共に
入社3年目という若さで、グローバルに活躍しながら大きな責任を担う岩井さん。
岩井さんの言葉からは、“縁の下の力持ち”としての重責を感じながらも、挑戦を前向きに楽しみ、成長を重ねる姿が伝わってきました。
若手社員がこうして世界を舞台に経験を積んでいるのは、花王ならではの環境かもしれません。笑顔で話す岩井さんの姿に、こちらまで前向きな気持ちになりました!
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