2023年10月24日
冬の静電気対策
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冬になると起きやすくなる静電気。“パチッ、ビリッ”を防ぐには静電気を「ためない」「上手に逃がす」ことが大切です。衣類の重ね着の仕方や日常のちょっとした工夫を取り入れて、上手に静電気対策をしましょう。
どんな物にもプラスとマイナスの電気がありますが、普段その電気を感じないのは、プラスとマイナスの量が同じ中和状態だからです。
静電気は、摩擦や接触などによってそのバランスが崩れ、一方がプラス、他方がマイナスになっている状態です。皮膚と肌着や衣類同士の摩擦などによって発生します。湿度が低いほど発生しやすく、乾燥した冬に感じやすいのです。
また、静電気が起きると、衣類がまとわり付いたりパチパチするだけでなく、ホコリなどを引き付け、衣類の汚れや黒ずみの原因にもなります。
冬は温度が低く、たくさん着込むので、衣類同士の摩擦によって、静電気が起こりやすくなります。
金属のドアノブに手を掛けた時に“パチッ、ビリッ”と感じた経験はありませんか?これは体にたまった静電気が、電気を通しやすい金属に触れて一気に流れることにより起こります。“パチッ、ビリッ”を防ぐポイントは、静電気を「ためない」「上手に逃がす」ことです。
湿度が高いと、静電気が発生してもすぐに空気中の水分によって流れるので、発生した静電気がたまりにくくなります。室内の空気が乾燥しないよう、加湿器などを使い、湿度を60%程度にしておくと効果的です。
衣類の重ね着の仕方でも対策ができます。
<繊維の摩擦の帯電列>の図より、繊維の位置が近いものどうしであれば静電気が発生しにくくなります。例えば、位置が近いアクリルのセーターとポリエステルのフリースの組み合わせならば静電気は発生しにくいですが、位置が離れたアクリルのセーターとナイロンのダウンジャケットを組み合わせると静電気が発生しやすくなります。あらかじめ、衣類に付いている取扱い表示で素材を確認しておくとよいでしょう。
その他、車でもシートと衣類の摩擦により静電気が起きやすいので、組み合わせに気を付けましょう。
靴は、ゴム底だと電気が逃げられず静電気がたまりやすいので、アースの役割を果たすよう革底の方がよいでしょう。足を床に擦らない歩き方の方が静電気はたまりにくくなります。
柔軟仕上げ剤の成分は空気中の水分子と結合しやすい性質を持つため、柔軟仕上げ剤を使用した衣類は、静電気が発生してもすぐに流れて、たまりにくくなります。また繊維同士の摩擦が抑えられるので、静電気の発生そのものも少なくなります。静電気による花粉や汚れの付着も防げますよ。
電気がゆっくり流れる木やコンクリートを触って、体にたまった静電気を逃がしてからドアノブに手を掛けたり、ハンドクリームで手の乾燥を防ぐなどの工夫も効果的。
静電気防止効果もある衣料用消臭シワとり剤「スタイルケア 服のミスト」や、衣料用フレグランス「ハミングフレアミスト」をスプレーしておくのもおすすめ。
コンディショナー・トリートメントで髪表面の摩擦を減らすと、静電気が起こりにくくなります。また、コンディショナー・トリートメントには、柔軟仕上げ剤と同じように、起こった静電気を抑える効果もあります。
髪を乾かすときは、湿っている状態から、毛流れをそろえるようにしてしっかり乾かしましょう。まず、髪の根元や内側をしっかり乾かした後、毛先に向かって髪の流れをそろえるようにします。
乾いた後に、ブラシや指を通す場合は、ヘアケア剤で髪の表面をなめらかにして摩擦を抑えてから通すようにしましょう。
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