※本イラストはイメージです/出典明記の上、転載・二次利用可

新発見!染毛後も髪内部で進行する「隠れダメージ」。
刻々と変化する髪に適したケアを届ける発想で、きれいな状態が長続き

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ヘアカラー後も、髪の内部でダメージが進行している

ヘアカラーによる美しい仕上がりの裏で、髪にダメージがあるという事実は、永遠の課題です。
「ヘアカラーを楽しみたい。でも髪は傷めたくない」——そんな相反する想いに、花王の研究員は正面から向き合いました。

着目したのは「カラー後の時間」。毛髪の内側で起こる構造変化を深く見つめ直すことで、ヘアカラー施術中だけではなく、その後にも毛髪内部で化学変化が続いているという、新たなダメージのメカニズムを発見したのです。

そして見えてきたのは、毛髪内部で起こるダメージのメカニズムは、カラー中とカラー後で異なるということ。変化するダメージの現象を理解し、最適なケアを届けることで、ヘアカラーからの7日間後、4週間後の髪のパサつきや褪色を低減できることがわかってきました。

この知見に基づき開発した「ヘアリンクプロテクション技術」について、紐解いていきます。

施術中だけではなかった?ヘアカラーにより生じる内部ダメージ

これってどうして? カラー後のきれいな髪を維持できない

印象を自由に変えられ、スタイリングの幅も広げられるのがヘアカラーの魅力です。
特に酸化染毛剤を使うと美しい発色を実現できますが、その一方で髪のダメージはやはり気になります。カラー直後は見た目も感触もよくなってダメージを感じにくいけれど、カラーからの7日間後、4週間後にはパサつきやうねりが気になってくる…という人も多いのではないでしょうか?

ヘアカラーは、毛髪内で化学反応を起こし、髪にもともとある色素を分解して、美しい色を定着させます。しかし、このときに作用する一部の「ダメージ原因物質(ラジカル)」が毛髪内部のタンパク質にダメージを与えてしまう一因となるのです。

またヘアカラー後はキューティクルが開きやすくなり、洗髪や就寝時などの摩擦による表面的なダメージが起きやすい状態になります。

つまり、ダメージはヘアカラーの施術中に起きる内部ダメージとその後の摩擦による表面ダメージを中心に考えてきました。ヘアカラー後のダメージについてはこれまでもトリートメントやオイルによって補修する対策は立てていたものの、私たちがカラー後の髪のダメージ症状を実感するのは、カラー直後ではなく、7日間後、4週間後が多いですよね。とすると、症状としては認知されない水面下で、カラー後にも進行する毛髪内部のヘアカラーダメージのメカニズムがあるのではないか?
その疑問が、カラーからの7日間進行し続ける「隠れダメージ」の発見につながりました。

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COLUMN 01

直径約100ミクロン!こんなに細い髪の内側、どうやって調べる?

開発秘話:毛髪研究は“見えないものを見る”ことから始まる

毛髪の内部で起きている変化は非常に小さく、肉眼では確認できません。だからこそ研究現場では、“見えないものを観察できる状態にする”ために、さまざまな工夫が重ねられています。

例えば、酸化染毛剤使用後の毛髪を顕微鏡で観察する実験では、毛髪の断面を確認する必要があります。そのためには、1本の毛髪をさらに細かく、ミクロン単位の薄さで切片にする前処理が欠かせません。

この作業は機械へ任せればよいわけではなく、刃の当て方や力加減など、作業者の感覚が仕上がりに大きく影響します。ここがうまくいかないと、準備した試料が途中で崩れてしまうこともあるのです。

また、さらに難しいのが、髪内部で起きている変化の“量”が非常に小さいケースです。通常の観察方法では、差が見えない場合も少なくありません。そこで「反応したときだけ光る」という性質を持つ蛍光試薬に着目しました。はじめは見えなかったものが、反応が起きた部分だけ発光することで、毛髪の中で起きている微細な変化を可視化できるようになったのです。

直径約100ミクロンという極細の毛髪。その内部を解き明かすために、繊細な技術が活用されています。

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以下の学会にて研究結果について発表しております。
田村 俊紘、川上 るな、中谷 有沙(2022)頭髪最表層で生じる「浮き毛」の原因に迫る:紫外線を主とした毛髪ダメージの新しい側面」第89回SCCJ研究討論会
田村 俊紘(2025)紫外線が関与する毛髪のうねり発生機構の解明と髪にも使える日焼け止めの開発 第157回MGK学術大会・招待講演

カラー後の7日間にも進行する「隠れダメージ」とは

ヘアカラー後の7日間、毛髪内部で起こる変化

カラー後、髪の内部では何が起きているのでしょうか?
着目したのは、髪の構造を支える骨格のような役割を果たしている、毛髪タンパク質内部の結合。髪の骨格が正常な状態にあれば、毛髪はしなやかで弾力のある健康な状態を保つことができます。一方で、髪の骨格が崩れると、髪はゆがみやすくなってしまいます。

ヘアカラー施術中に生じるダメージは、この髪の骨格にあたる部分が構造変化するために起こることが知られてきました。でも実は、染毛後の7日間にも、骨格部分の切断が進行する「隠れダメージ」があることがわかったのです。

さらに、ヘアカラー施術後7日間に生じる内部ダメージは、カラー中とは異なるメカニズムで引き起こされることもわかってきました。

カラーからの7日間に進行する「隠れダメージ」では、毛髪内部のタンパク質の結合が切断されて別のところで再結合する可能性があり、そのズレが毛髪のうねりとして固定化されてしまう可能性があると考えられます。

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吉岡英晃ら (2026) New approach to maintain hair beautiful after coloring: Time-dependent changes in hair structure and underlying mechanisms, 14th World Congress for Hair Research

元の髪色によっても異なる!? ヘアカラーによるダメージ

黒髪には、メラニンとよばれる色素が豊富に含まれています。ヘアカラーで明るく美しい髪色を実現するには、もともと髪にある色素を脱色する必要があり、黒髪から明るい髪色にするには、どうしてもダメージは避けて通れません。

カラーからの7日間に起きる「隠れダメージ」を解明するカギも、そのメラニンにありました。メラニン顆粒が「ダメージ原因物質」の発生や髪の骨格部分の切断に関与している可能性が示唆されたのです。

COLUMN 02

ヘアカラーのダメージは、本当に施術中だけで起きているのでしょうか?
開発秘話:なぜ「7日間」を見る必要があったのか。隠れダメージ発見の裏話
吉岡 英晃
吉岡 英晃
花王株式会社 ヘアビューティ研究所 研究員

ヘアカラーの内部ダメージは「施術中に起こるもの」。長い間、我々はそう考えてきました。そのメカニズムを前提に研究を続けてきましたが、一方で、どこか違和感も抱いていたのです。

実際に消費者調査を行うと、「カラー後しばらくしてから髪の変化を感じる」という声が少なくありませんでした。私自身もカラーを試す中で、ヘアカラーを施術してから7日間ほどの髪に、内部構造の不安定さのようなものを感じていました。だからこそ、“施術時だけ”でヘアカラーダメージを説明するには、まだ不十分なのではないかと考えるようになったのです。

もともと、ヘアカラーによるダメージとして知られていたのは、過酸化水素とアルカリによる激しい反応で毛髪内部のタンパク質が構造変化する現象でした。タンパク質が酸化されることで、システイン酸が生成される。それが一般的な理解だったのです。

ところが今回の研究では、ヘアカラー剤を洗い流した後、施術後の7日間に、結合切断が起きていました。これは私たちにとっても非常に大きな驚きでしたし、結果をすぐに信じ切れたわけではありません。確信を得るまでには、何度も実験を積み重ねる必要がありました。

その研究を支えたのが、花王が長年培ってきた研究資産です。黒髪に多く含まれるメラニンや毛髪内部で起きる化学反応への知見、さらに微細な変化を捉える解析手法。それらを組み合わせながら丁寧に見ていくことで、ヘアカラー後も毛髪内部では静かに変化が続いていることが、少しずつ見えてきたのです。

私たちが「7日間」に着目したのは、単なる偶然ではありません。人が髪の変化に気づき始める時間軸に寄り添った結果でした。長年続けてきた研究の積み重ねと、小さな違和感への気づき。その両方が重なったことで、今回の技術へとつながっていったのです。

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染めたての美しい色と質感を長く楽しむために。花王がたどり着いた「H-Linx TECH」の発想についてはこちらをご覧ください。

染めた後の不調が現れる前に、内部から「防御」する発想

ダメージは実感するその前に働きかけることで「防御」

これまでは酸化染毛剤を使用した後に発生したダメージに対してトリートメントでケアするということが一般的でした。しかし、ダメージのメカニズムや原因がわかるのであれば、その原因物質を「抑制することで、髪のダメージとして現れる前に先回りできる」ということ。そんな発想から生まれたのが、毛髪内部のタンパク質の結合を防御することで、髪のダメージを抑制する花王の新技術です。

髪を染めた後の7日間に発生し続ける「ダメージ原因物質(ラジカル)」に対して、それぞれを不活化させる成分を適用することで「隠れダメージ」を低減することが可能になりました。

つまり、従来のアフターケアや補修とは異なる、カラーダメージの防御技術というわけです。

※出典明記の上、転載・二次利用可

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「隠れダメージ」の発見をもとに、花王がどのように先回りケアを実現したのかについては、こちらをご覧ください。

ダメージが現れる前のケアによって叶う、色・質感ケア

先回りケアで、いつもと違うカラーリング体験を

ダメージが現れる前のタイミングで髪をケアする本技術を施術後に取り入れることで、4週間後も髪のまとまりを感じられ、うねりやパサつきを抑制する傾向があるという検証結果が得られました。

また、ダメージが出る前のタイミングに「先回り」してケアすることで、色持ちがよくなり、手触りも上々。毛髪の内部構造を安定させることで、一時的ではなく、継続的に毛髪状態の悪化を抑制できるのです。

これまでダメージが気になってカラーリングに踏み出せなかった方も、本技術により、気負うことなく試せるようになるはず。

※ウィッグを用いた施術イメージです/出典明記の上、転載・二次利用可

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花王が発見した、
ヘアカラー後7日間の「隠れダメージ」とは。

ヘアカラー後の髪をどのように美しく保てるのかは、生活・美容編「ヘアカラーからの7日間に着目した『H-Linx TECH』。新しい“色・質感ケア技術”で、美しく理想の髪に」の記事でぜひご覧ください。

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